【リリース告知】C. Dully(クリスチャン・ダリー)新入荷品のご紹介
いつも弊社をご愛顧を賜り誠にありがとうございます。
今回は、シナノヤトレーディングで正規輸入を行っている、
スイスのインディペンデントボトラー「C.dully」というブランドから
3月にリリースを予定している、新商品をご紹介いたします。
目次
あらすじ
「C.dully」(クリスチャン・ダリ―)は、2016年設立。
比較的新しいボトラーですが、数あるインディペンデントボトラーの中でも、情熱的で誠実な姿勢を持つインディペンデントボトラーだと感じています。
私(秋本)も、セレクション、クリスチャン・ダリー氏の人柄を含めて、とても信頼しているインディペンデントボトラーの一つです。
理由はとてもシンプルなのですが、C.dully自身が一つ一つのセクションに対して、品質への強いこだわりを持ち、自分が本当に美味しいと感じるかどうかを一番に重んじています。
商業的な意味合いでなく、リリースの頻度、生産者やブローカーとの精力的なコミュニケーション、そのあとの妥協なき選定作業の姿勢を実際に見ていて、本当にその点を何より重んじているように感じます。
真摯さは、シンプルな”要因”ですが、ウイスキーにおいては非常に重要だと思います。彼のブランドを日本で発売することをサポートするに至った、大きな理由の一つです。
今回ご紹介するボトルは、2025年4月にドイツ・リンブルグウイスキーフェアにて、
クリスチャン、もう一人のパートナー、パスカル氏と再会し、新作を含めた彼のボトルやサンプルをテイスティングする機会に恵まれました。
その中でも、特に美味しいと感じた幾つかのボトルを今回少量輸入致しました。(先月2月にリリースさせていただいた、ダニエルブージュのバッチ4も同じように現地で試飲し仕入れました。)
これらのオファー品を販売するに至り、それぞれのボトルについてより詳しいことを知りたいと思い、選定の背景や意図、どういったカスクであるか、なぜ詰めたのか、等、クリスチャン・ダリ―氏とやり取りを重ねました。
実直で情熱的な彼のエピソードから、とても面白い話が色々出てきました。通常資料には収まらない内容でしたので、こちらのブログにてご紹介いたします。
今回は、北ハイランドのスコッチウイスキー、珍しいコロンバール種100%のアルマニャック、カロニーラムカスクで熟成されたペイド―ジュのカルバドス。スペイン産のハイエステルヘビーラムの4種です。どれも素晴らしいボトルでお勧めです。
いずれのボトルも少量輸入品になりますので是非お買い求めください。
* C. dully の来日が決まりました!5月中旬を予定しております。来日の際には、イベントやセミナー、試飲会を企画しております、乞うご期待ください。是非クリスチャン・ダリー氏に合いに来てください。
♕ C. Dully (Christian Dully) ♙

”C.Dully Selection ”
〇バ・アルマニャック 1991 100% Colombard 34yo FOR C.DULLY

商品スペック
〇アルマニャック(ブランデー)使用品種:コロンバール種(100% !)
ボトリング総本数:150本(日本輸入24本限定)
蒸溜年:1991年 熟成年:34年
度数: 58.9%/カスクストレングス
現地流通価格:170 CHF
店頭販売価格:33,800円(税込37,180円)
弊社店頭販売:3月20日(金)以降~
*オンラインショップでは諸事情により、4月以降の発売を予定しております。
驚くほど熟成が進んだ古酒アルマニャック。
熱帯果実の香りと濃厚なカシスの香りが際立ち、古きアイリッシュ・ウイスキーや当社(C.dully)の1965年VTコニャックを彷彿とさせる。
“An exceptionally well-aged old Armagnac with astonishing tropical fruit and intense cassis notes, reminiscent of old Irish whiskey or our 1965 Cognac bottling.” By Christian Dully
~ このボトルについて by C.Dully~
このアルマニャックが際立っている点として私が思うのは、まず、アルマニャックの素朴な特徴と美しい果実味が見事に調和していることです。そして、時間をかけて空気に触れさせていくにつれて、余韻にカシスのニュアンスが現れる点です。
これまで瓶詰めしたアルマニャックの中で最も果実味が豊かです。グアバの香りで知られる希少なコロンバール種のみで造られています。
トロピカルフルーツとカシスの香りが際立つ点で、これまで味わったアルマニャックの中でも最高峰の一つでした。入手可能数量は極めて限定的でした。是非お楽しみください。
(原文)
The Armagnac stood out to us because it perfectly balanced the rustic character of Armagnac with a beautiful fruity note, displaying hints of cassis in the finish when given time to breathe.
It is the most fruity of the Armagnacs we have bottled so far. It is made from the rare Colombard grape varietals which is famous for its notes of guava.
This is one of the best Armagnacs we have enjoyed so far, precisely because of the tropical fruit and cassis notes. Very limited quantities available.
~バイヤーのコメント by 信濃屋秋本~
こちらは1991年に蒸溜された、とあるアルマニャックの原酒です。
私がまずこのボトルについて、驚いた点は使用されているブドウ品種が、「コロンバール」種のみで作られているアルマニャックであるという点です。1991年蒸留、30年以上の熟成を経た原酒であり、樽出しのままの度数で瓶詰めされています。
非常に珍しいスペックです。残念ながらどこの生産者のものであるかはわかりませんでしたが、フランスの蒸留酒(特に葡萄)に精通している人物がコニャックにおり、その手引きで手に入れた一本だったとのことです。
アルマニャックでは、バコ種という品種が使用されていることが多く、次点でユニ・ブラン種という品種が使われています。バコは長期熟成で真価を発揮するといわれ、骨格がしっかりし、豊かな躯体を持つ「ノアール”黒”」の世界観、ユニ・ブランは華やかで、しなやかで楽園的。「白”ブラン”」の世界観、というようなイメージでした。
今回使用されている、「コロンバール種」はまれにブレンドされているケースがありますが、ブレンドされている場合では、黒と白の間にある”グレー”、あくまで”繋ぎ”のような役割として、”副次的”な使われ方をするブドウ品種なのだろうというイメージでした。
その後、コロンバール単体のアルマニャック、またコロンバールの比率の多い原酒を飲んだ際、比較的安定していて、強いて言えば、どこか曇った感じがするような、或いは滲んでいくようなテクスチャー、また口当たりがソフトになる印象を持っていました。
しかし、今回のボトルを試飲した際にはそれまでのイメージとは全く異なる印象を受け、鮮烈でパワフルで、余韻にかけて開いていくカシスのフレーバーが素晴らしく、とても新鮮な体験をしました。
開栓直後は、アルマニャックらしいどっしりとしたオークスパイス、「剛」というようなアンティーク家具やシガーの強いオークのアロマがあり、余韻に至るまで支配的なのですが、だんだんとその樽の支配から解放されていくように、カシスやグアバのニュアンスが盛り上がり、その支配関係を逆転させていきます。
クリスチャン氏が言っている、古いアイリッシュというイメージは、なんだかわかる気がします。私は、レッドブレストのシェリーカスクを飲んだ時に近い印象を受けました。
多めに注いで最低でも20分以上、時間をかけながら飲んでもらうことで真価を発揮する一本です。
~テイスティングコメント~ by C.Dully
Nose:
A fascinating start: ripe tropical fruits – mango, guava and dried pineapple – meet a darker, elegant note of cassis. Behind this are hints of candied orange, dates and a touch of polished wood. With air, fine notes of beeswax, old leather and a hint of mint unfold – reminiscent of an old Irish single malt in its lightness and fruitiness.
Palate:
Silky and deep at the same time. The first impression is exotic and fruity: dried mango, passion fruit and a hint of coconut, followed by blackcurrants and a touch of dark chocolate. The oak spice is present but harmoniously integrated – fine tannins carry the fruit without overpowering it.
Finish:
Long, warm and elegant – notes of cassis liqueur, dried pineapple and tobacco leaves linger.
香り:
魅惑的な始まり:熟したトロピカルフルーツ(マンゴー、グアバ、ドライパイナップル)が、カシスの深みのある優雅な香りと調和する。その奥には、砂糖漬けオレンジ、デーツ、磨き上げられた木のニュアンスがほのかに漂う。空気に触れると、蜜蝋、古びた革、ほのかなミントの繊細な香りが広がり、軽やかさとフルーティさで古き良きアイリッシュ・シングルモルトを彷彿とさせる。
味わい:
シルキーでありながら深みがある。第一印象はエキゾチックでフルーティ:ドライマンゴー、パッションフルーツ、ほのかなココナッツに続き、ブラックカラントとダークチョコレートのニュアンス。オークのスパイス感は存在するが調和して溶け込み、繊細なタンニンが果実味を支えつつ主張しすぎない。
余韻:
長く、温かみがあり、優雅。カシスリキュール、乾燥パイナップル、タバコの葉の香りが長く続く。
〇スパニッシュヘビーラム 18年 ロングファーメンテーション FOR C.DULLY

商品スペック
〇スパニッシュヘビーラム(ラム) ロングファーメンテーション FOR C.DULLY
ボトリング総本数:214本(日本輸入24本限定)
熟成年:18年 発酵期間:木製発酵槽にておよそ3週間。
度数: 59.2%/カスクストレングス
現地流通価格:CHF125
店頭販売価格:22,500円(税込24,500円)
弊社店頭販売:3月20日(金)以降~
*オンラインショップでは諸事情により、4月以降の発売を予定しております。
こちらは、スペイン産ヘビータイプのラム原酒です。銅製ポットスチルでの蒸溜。木製発酵槽にて3週間の長期発酵により、エステル香が豊か。熟したバナナ、パイナップル、トロピカルフルーツの香りが特徴。ナチュラルなサトウキビ由来の甘み、ピレネー産オーク樽での熟成の深み、ポットスチルでの蒸留による、芯のある余韻。完璧なバランスをもたらす、力強さと調和を同時に備えた逸品です。
~ このボトルについて by C.Dully~
当社がラム酒を瓶詰めすることは非常に稀で、今回が 2 回目となります(1 回目は 1998 年のカロニーでした)。
このサンプルを試飲したとき、私はすぐにその味に魅了されました。高いエステルと自然な甘みが完璧なバランスで調和していたのです。
このラムは、糖蜜のシロップを原料とし、木製の発酵槽で3週間発酵(これにより高エステルが生じた)した後、スペイン内でポットスチルにて蒸留。その後ピレネー産オーク樽で18年間熟成した原酒です。
一切の甘味料を加えていませんが、サトウキビシロップを原料としているため自然な甘みを保持しています。

時々、巨大なエステル爆弾のようなラム酒は私には強すぎる時があります。一口味わう分には面白いのですが、大きなグラスに一杯は飲みたくない。これは、エステルを感じつつも丸みのある口当たりと、ついもう一口飲みたくなるバランスの取れた甘みを持っています。また、葉巻とも完璧な組み合わせです。
このサンプルを飲んでから二週間後、このサンプルをこれほど愛する理由に、ハッと思い当たる経験をしました。まさに昔のイギリス海軍ラムの味だ!公式配給品そのものだ、と思いました。

数年前に、自分が1960年代のイギリス海軍ラムのフラゴンを購入したことがありました。古いものでその当時の中身は、カロニー、ハイエステルのジャマイカラム、ガイアナなどが含まれていました。そして、このスペイン産ラムはまさにその味を彷彿をさせました!高エステル、力強く、ほのかな甘みがあります。

It is very rare for us to bottle rum; this is only the second one we have bottled (the first was our 1998 Caroni) When we tasted the sample, I immediately fell in love with it. It combined high esters with a natural sweetness in perfect balance.
It is syrup based, fermented for three weeks in wooden vats (which caused the high esters), and the distilled in pot still in Spain. It then aged for 18 years in Pyrenean Oak. It has not been sweetened in any way but still has a natural sweetness from being cane syrup based.Some of the giant ester bomb rums can be too much for me. Interesting for a sip but then I don’t want a large glass.
This has esters but then a round mouthfeel and the balanced sweetness that makes you want more. A perfect pairing for a cigar. After tasting it for two weeks, my eyes popped wide open 👀 and I finally realised why I love this so much. It tastes just like the old Royal navy rum! The official ration. This used to contain Caroni, high esters Jamaica rum, and other components (usually Guyana) And this Spanish rum tasted exactly like it!
High ester, powerful, and with a slight sweetness. (原文) By Christian Dully
~バイヤーのコメント by 信濃屋秋本~
スペイン産のヘビータイプのラム18年熟成原酒です。
初めて目にしたときに、正確にこのボトルの詳細を理解できないほど、一つ一つの要素が情報量の多い一本でした。
長期発酵したスペイン領のラム原酒なのかと思っていたのですが、とても珍しいことにスペイン産のラムであり、ピレネー山脈で採取されたオーク樽で18年間熟成されています。
宗主国別に区分されるラムカテゴリーにおける、スペイン系ラムの系譜からは完全に外れて、典型的な甘みの豊かなものではなく、どちらかというと英国のネイビーラムに近い印象。
試飲すると、実に様々な要素が含まれており非常に興味深い一本です。
クリスチャンが指摘しているように、英国海軍が支給していたネイビースタイルの様なニュアンスもありますし、長期発酵由来のエステルは長期熟成のジャマイカンラムの様な趣も、タバコの葉の様なニュアンスは、キューバンラムの様な様相もあります。

先日とある四国のバーで頂いた、BB&Rの1982のジャマイカンラムにも同じようなニュアンスを感じました。
残念ながら、中身はどこの蒸溜所かはわかりません。
欧州在住のラムの専門家であっても、スぺインの中で銅製のポットスチルでのラムの蒸留を採用しているところに心当たりがないというほど、知られておらず、情報があまりありません。
クリスチャン氏とのあくまで仮設の一つですが、カナリア諸島にある、アルデア(Aldea)という作り手のものである可能性が考えられます。
アルデアは、十分な歴史を持っていて、ポットスチルも備えており、カナリア諸島は、領土的はスペインとみなされている為、要件としては満たすものですが、本当のところはわかりません。
因みに、WHISKY FUNのSerge氏がこれまでに採点したスペインラムの中で、このボトルが最も高得点を取ったボトルであり、素晴らしい品質であることは間違いありません。
まだまだヨーロッパに多くの秘酒が眠っていることを示す逸品です。
是非、お試しください。
~テイスティングコメント~ by C.Dully
Nose:
Surprisingly smooth and harmonious at first, despite its high strength. A warm surge of ripe banana, pineapple, and dried mango meets muscovado sugar, vanilla, and orange peel. With a little air, notes of olives, beeswax, tobacco leaves, and light diesel oil unfold—a fascinating balance between elegance and power.
Palate:
Strong but balanced. The high alcohol content carries the flavors perfectly: tropical fruit, sweet molasses, and spicy oak character. This is followed by eucalyptus, mint, and licorice, accompanied by flambéed banana, caramel fudge, and a delicate sea salt breeze. The texture is creamy and dense. No added sugar, just a natural, elegant sweetness.
Finish:
Very long, warm, and deep. Salty olives, vanilla, tar, and ripe pineapple linger on the tongue. A hint of gasoline, cocoa, and cigar smoke echoes – nostalgic. Complex, intense, and harmonious.
香り:
高いアルコール度数にもかかわらず、驚くほど滑らかで調和の取れた第一印象。熟したバナナ、パイナップル、ドライマンゴーが温かく波状的に広がる。黒糖、バニラ、オレンジピール。空気に触れるにつれて、オリーブ、蜜蝋、タバコの葉、ほのかなディーゼル油、優雅さと力強さの魅惑的なバランスを醸し出す。
味わい:
力強いがバランスが取れている。高いアルコール度数が風味を均衡を保つ。トロピカルフルーツ、モラセス、スパイシーなオークのキャラクター。続いてユーカリ、ミント、甘草が現れ、フランベしたバナナ、キャラメルファッジ、繊細な海塩のそよ風が伴う。口当たりはクリーミーで濃厚。砂糖は添加されておらず、自然な優雅な甘みだけ。
余韻:
非常に長く、温かく、深い。塩気のあるオリーブ、バニラ、タール、熟したパイナップルが舌に残る。ガソリン、ココア、葉巻の煙のほのかな余韻が響く——ノスタルジック。複雑で強烈、そして調和が取れている。
*予約開始日前の各実店舗へのお問い合わせはご遠慮下さい。信濃屋各実店舗(食品館、野沢店、喜多見店を除く酒販店)およびオンラインショップにてお取り扱い致します。(少量入荷品の為、一部店舗でのお取り扱いがない場合がございます。予めご了承ください。)
*各実店舗受注本数には限りがございます。予約数完売の際はキャンセル待ちとさせていただきます。
予めご了承下さい。遠方のお客様は、オンラインショップでの販売をご利用ください。
信濃屋洋酒課バイヤープロフィール

株式会社 信濃屋食品 営業本部洋酒課課長 兼 チーフスピリッツバイヤー
東京都出身。20代でウイスキーの魅力に目覚め、学生時代から都内のBARやウイスキーのイベントに通う。ベンチャーウイスキー秩父蒸留所での見学がきっかけで、本格的にウイスキーを仕事にすることを決断し、㈱信濃屋食品2014年社員入社。店頭での販売員としての勤務を経て、2017年より商品開発を担当するスピリッツバイイングチームの一員として勤務。2019年現職スピリッツバイヤーになり、信濃屋プライベートボトルを中心とした商品開発を担当。十勝酒造㈱執行役員として、2025年稼働予定 十勝蒸溜所のプロジェクトに携わる。