Shinanoya food & liquor

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ワイナリー訪問記@東北地方編(part②)-豊洲店 澤田

2022.06.04

舞台は山形県、東北地方編完結へ

こんにちは!!豊洲店の澤田です先週に入りきらなかった東北ワイナリー訪問記の完結編です♪前回の宮城から東西に横断して山形に行ってきました!!完結編は山形県からお伝えさせていただきます。

About PINO COLLINA-ピノ・コッリーナ-

創業のキッカケは、イタリアの世界遺産ランゲの丘。

代表の早坂氏がアルプスをバックに一面ブドウ畑の風景が月山をバックにした松ケ岡に重なり、松ケ岡をブドウ畑にしたいと思ったのが始まりです。2017年に初めて松ケ岡にワイン用のブドウを植え、以来5年目を迎えております。2020年の9月には自社畑からブドウを収穫し、初めての醸造を行いました。正しく庄内松ケ岡産「日本ワイン」のスタートが始まったばかりのワイナリーです。

入り口にてディスタンスを保ちつつ(笑)

敷地内は日本??イタリア??

外観は新しい建物でとてもきれいです。東京は散ってしまってましたが、さすがは東北。こちらは桜満開でございました♪レストランが併設されたワイナリーで、テラスに案内いただきマネージャーの川島さんよりお話を伺いました。

東北の桜と私(澤田)
併設レストランからの風景(秋はブドウが実ってます♪)

テラスから見えるブドウ畑にはシラー、ピノ・ノワール、シャルドネが植えられています。その他にもメルロやシラーをはじめとしたロワール系品種の作付け面積を拡大中で、シラーは良いブドウが取れそうとのことでした🍇意外だったのがネッビオーロを育てるのに気候がぴったりで、日本は雨量が多いので雨よけは必須とのことですが、こちらも楽しみです。

テラスから見えた畑に降り立ちました。火山灰の黒ボク土壌で㏗は低め。クローバーを植えて窒素を吸収しています🍀仕立て方も実験を繰り返して、結果Y字の1m50cm間隔に至ったそうです。土壌に栄養がありすぎて密集は向かないんだそう。

雨除け完備の白ブドウを植えたい畑です。完熟した素敵なブドウが取れるんじゃないかと✨奥に見える山は月山です。

醸造設備内へ

畑見学を終えてお次は醸造施設を案内してもらいました。

プレス機(中はバルーンになっています)
タンクはプレス機の階下にあり、果汁は重力によって負担なくタンクへGOします
ステンレスタンク
大きくてきれいでした♪

醸造施設を見学しながら、ワイン造りにおいての信念を教えていただきました。日本で出来上がったブドウをいかに美味しくお届けできるかを考えています。他国とは気候、気温、日照時間、紫外線量や雨量など、いわゆるテロワールが異なるため、日本特有の気候に合わせて何が適しているか、試行錯誤の日々だといいます。買い付けは現段階ではせず、自社畑で頑張りたいとのことでした。

メルロ&シラーブレンドや、タナ、アルバリーニョ、カベルネフランにも今後チャレンジしていきたいとのことです。可能性しかなく、楽しみですね。個人的にはカベルネ・フランが大好きなので、ぜひ商品化してほしいところです✨ピノ・ノワールの瓶内二次発酵も構想にあるとか…気になるー!!

熟成樽の一部(メルロ)
果汁ごとに樽を分けて熟成させてます
こちらは中にソーヴィニヨン・ブランとピノ・グリが入ってます
瓶詰の機械(少しでも酸化のリスクを減らすために完全メカニックで行うそうです)

最後に…

醸造所見学を終えた後は、サクラワインアワード2022で見事最高賞のダブルゴールドを受賞した鶴岡甲州2020を試飲。繊細な旨味と、厚みのある酸味が山梨の甲州とは少し異なります。香りに伸びやかさがあり、若干スモーキーさを感じました✨グリ系品種特有の苦みはそこまで顕著に現れておりません。とりあえずめちゃめちゃ美味しいです(笑)

ただ、現段階で問い合わせに対して生産量が追い付いていないとの事。こればかりは簡単に増やせるものでもないので、歯がゆいばかりですね💦

サクラワインアワード2022で見事最高賞のダブルゴールドを受賞した鶴岡甲州2020

日本特有のテロワールを大切にしながら、世界のブドウ栽培のいいところを学び、取り入れ、柔軟に新しい可能性へ踏み込んでいく活き活きとしたエネルギーを感じました。今後がとても楽しみなワイナリーです。現段階で信濃屋での販売はありませんが、山形へお立ち寄りの際はぜひ訪れてほしいワイナリーの一つです✨

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