Shinanoya food & liquor

ウィスキー・ハードリカー・ワイン・こだわりの食品の情報をお届けします。

BYOを身近に@ワイン館 阿部

2024.01.30

皆さんこんにちは!信濃屋代田ワイン館の阿部です

今年の冬は暖冬傾向と言われていますが、それでも朝と夜は冷え込みますね。寒い日こそ美味しい料理と素敵なワインで楽しい時間を過ごしたいものです。さて…突然ですが“BYO”という言葉は聞いたことあるでしょうか?

  • BYOとは…飲食店に自分のワインを持ち込んで楽しむことです。

最近、この表示を掲げるレストランが増えてきました。今回のブログでは“BYO”についてご紹介させていただきます。

BYOについて詳しく

“BYO”とは、「Bring Your Own(自分で持ち込む)」の略語で、お客様がレストランやバーなどに自分でワインを持ち込み、お店の料理とそのワインを楽しめるサービスです。

少し意外かもしれませんが、オーストラリアで始まったワイン文化とされています。オーストラリアでは、レストランも酒類小売店とみなされており、店内でワイン等の酒類を販売・提供するためには、酒類小売販売免許が必要となります。しかし、免許の取得には膨大な費用を要します。

こういった背景から、免許を持たないレストランがお酒を提供できない分、お客様にお酒の持ち込みを許可したのが始まりだそうです。

そして現在、このシステムがオーストラリアだけでなく世界各国で広がり、日本でもBYOの表示を掲げるレストランが増えてきました。

ちなみに、BYOと表示されているからお酒なら何でも持ち込んでOK。ということではなく…一般的には、750mlまでのスティルワインやスパークリングワインを持ち込みOKとしているところが多いです。

BYOのエチケット

BYOの魅力はなんといっても自分のお気に入りのワインや、とっておきの特別なワインとレストランの本格的な料理を合わせることができることです。

ただ、忘れてはならないのが、BYOはレストランが提供するサービスということです。お店ごとに違いはありますが、ルールやマナーが存在します。

  • 事前の確認
  • 持ち込み料など条件の確認
  • 少しの心遣い

まず一番大事なことは、事前の確認です。ワイン持参で突然来店するのは非常にお店に失礼になります。BYOがOKなお店とNGなお店があります。HPなどにBYOの表示がなくても可能な場合もありますので電話などで確認、もしくは予約の際にその旨を伝えましょう。

次に、持ち込み料などの条件確認です。抜栓料ともいいます。海外ではCorkage(コーケージ)と呼ばれ、ワイン1本につきいくらというように金額がかかるところが多いです。ただ、金額や細かな設定はお店によって異なります。例えば1本あたり3000円とされているお店もあれば、一人あたり1500円という設定や、持ち込み料が込みになったコースを用意しているお店などさまざまです。

そのため、事前に料金やシステムを確認しておく必要があります。以上のことが確認できたら、BYO利用はほとんど問題ありません。しかし、それに加えお店への気遣いがあるとよりスマートです。

例えばよくいわれるのが、

  • 持ち込みワイン以外のドリンクを一杯は注文する(乾杯など) 
  • ボトルは最後まで飲み切らず、グラス一杯ほど残して帰る(お店のスタッフの方に試飲してもらうため)

いずれも絶対ではなく心遣いです。お店のスタッフの方や周りのお客様とコミュニケーションを取っているうちに、自然とそうなる場合もあります。元飲食店スタッフの自分からすると、ワインを試飲できる機会があればいつでも嬉しいです(笑)

いざBYO

実際にBYOしてきました!昨年10月に長野県のシャトー・メルシャン桔梗ヶ原ワイナリーさんへ収穫体験をさせていただきました。後日、その参加メンバーで集まり、現地で購入したワインをBYOして、ちょっとしたワイン会をしてきました。その様子を少しお伝えさせていただきます。料理の写真は撮り忘れてしまいました(汗)

今回持ち込んだワインは以下の銘柄です。

  • シャトー・メルシャン 片丘ヴィンヤード カベルネ・フラン 2021
  • シャトー・メルシャン 片丘ヴィンヤード  2019(品種:メルロ/カベルネ・フラン)
  • シャトー・メルシャン 箱庭ヴィンヤード 2019(品種:メルロ/カベルネ・フラン)
  • シャトー・メルシャン 箱庭ヴィンヤード 2017(品種:メルロ/カベルネ・フラン)

以上計4本です。いずれのヴィンヤードも桔梗ヶ原地区にあり、実際に収穫体験をした片丘ヴィンヤードと、見学させていただいた桔梗ヶ原ワイナリーの敷地内にある箱庭ヴィンヤード。

その二つを飲み比べできる非常に貴重な経験になりました。現地の桔梗ヶ原ワイナリーでしか購入できない限定品です。詳しい収穫体験レポートはこちらのブログ

仕事終わりにお店に集結し、それぞれグラスも持ち込みました。料理を頼み、ワインを注ぎ準備万端。わいわいとワインの感想や料理とのペアリング、収穫体験の話、はたまた全く関係のない話など…話は尽きず、楽しく勉強にもなる時間でした。

ワインの感想

まず感じたことは、4本のワインはすべて同じ桔梗ヶ原地区で造られているにも関わらず、それぞれ品種やヴィンヤード、ヴィンテージによる違いがしっかりと反映されていて、飲み比べていて非常に楽しかったです。

個人的には片岡ヴィンヤードのカベルネ・フランが非常に良かったです。ネガティブな青さは全くなく、柔らかい果実味と程よくフレッシュな酸が心地よく、バランスに優れていました。

箱庭ヴィンヤードは片岡ヴィンヤードに比べ、横に広がるような果実味でエレガントなタイプでした。17年は酸も丸みがありこなれていて、非常に飲み頃です。

ということで、気づいたら終電の時間に…美味しい料理とワインは時間を忘れさせますね。仕事終わりの短い時間でしたが、なかなか飲み比べする機会のないワインを料理に合わせられるのは、BYOならではの楽しさだと実感しました。収穫体験の振り返りと共に、自分以外の感想や視点を発見でき、素晴らしい経験になりました。

さいごに…

ワインを好きになると、お気に入りのワインや自分で探した飲んでみたいワインが沢山出てきますよね。そういったワインをBYOすることで、素敵な時間を過ごせること間違いなしです。また、BYO可能なお店を検索するWEBサイトもいくつかあり、徐々に日本でも浸透しつつあると思います。事前の確認をしっかりとすれば、後はお店で楽しむだけです👌ぜひ、ワインを飲むときの候補の一つにお加え頂ければ幸いです。

2024年1月16日オープンの弊社新業態店舗cask【カスク】〔虎ノ門ヒルズステーションタワー地下1階〕では、購入したワインをストア内併設のワインレストランW【ダブリュー】BYO頂けます♪

ABOUT cask

代々伝わる人間の知恵や伝統的な技法によって手づくりされるものを大切にする信濃屋。昔から木材を活用してサステナブルな方法で作られてきた「樽(たる)」と、ワインやウイスキーを連想させる「樽(たる)」から『cask』と名付けました。

ワインレストラン「W」

併設するワインレストラン「W」では店内・ワインセラーに並んでいるワインを全てレストラン内に持ち込むことができるBYOスタイルでお楽しみいただけます。

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