
世界最高峰の白ワインの造り手ドメーヌ・ルフレーヴ特別セミナー@ネット店 升田
目次
今回のブログ担当者は…?
今週と来週は、ブログ最多投稿者であるネット店 升田が2週に続きお届けいたしますさて…まず今週は先月末に参加させていただきました素晴らしい体験を皆様に共有させていただきます♪
ワイン愛好家は誰しもがご存知、世界最高峰の白ワインの造り手「ドメーヌ・ルフレーヴ」の特別セミナーに参加してきました。しかも2日連続!!1回目は輸入代理店であるラックコーポレーション様が、取引先を招き、ホテルオークラ東京にて大々的に開催され、翌日は何と信濃屋本社に、ドメーヌ・ルフレーヴ、現当主のブリス・ド・ラ・モランディエール氏が訪問してくださいました!!今回のブログでは、その様子とワインのレポートをお届けいたします♪

ドメーヌ・ルフレーヴとは…
ルフレーヴは、1580年から続く名家で1717年よりピュリニー・モンラッシェでワイン造りを行っています。当時より「優れた造り手」と認知されおり、現在でもその名声は衰えることなくブルゴーニュ白ワインの名匠として君臨し続けています。2006年には、英国のワイン専門誌「デキャンター」で「白ワインの世界10大生産者」で堂々の第1位にも選ばれ名実ともに頂点に君臨している存在です。
また、ブドウの可能性を最大限に引き出すビオディナミの先駆的存在です。農薬や化学肥料を使わない自然の力を最大限に活かした有機栽培農法に独自に取り組みました。ルフレーヴが長い年月をかけ真摯に畑と向きあい、研究と勉強を続け取り組んだ有機栽培により、土壌は活性化され素晴らしい畑となり、現在、生命力に溢れた見事なブドウ樹が、地中深くまで根を降ろしています。

ピュリニー・モンラッシェ村に所有する畑のMAP
ドメーヌ・ルフレーヴが拠点を構えるピュリニー・モンラッシェとは…
「ル・モンラッシェ」の畑はピュリニー・モンラッシェとシャサーニュ・モンラッシェのふたつの村にまたがっています。どちらの村も「モンラッシェ」という接尾語を付け、伝説では「帽子を取って、ひざまづいて味わうべき」と、このワインは称えています。

ピュリニー・モンラッシェの名は、ガロ・ロマン時代にここにブドウ畑を拓いたブリアニクス(Pulianicus) に由来。つまり、ルフレーヴが拠点を構えるピュリニー・モンラッシェの畑は約2000年以上前に誕生した由緒ある場所と言えるでしょう。
ピュリニー・モンラッシェのワインと、それらが生産される土地は初期以降、名が知れて高く評価されるようになり、17世紀と18世紀に隆盛を極めます。その後、ピュリニー・モンラッシェの代表的なワインは、今日最高の高みに達し、そこで生まれたワインがどれだけ素晴らしいものになり得るかという、輝かしい指針となっています。
現当主「ブリス・ド・ラ・モランディエール氏」
ルフレーヴの歴史の中では、現在は第4幕(第4世代)と継承されており、現当主こそブリス・ド・ラ・モランディエール氏になります。
前任のアンヌ・クロード女史が急逝した後、家族はエステートの家族経営の特質を守っていこうと決め、ブリス・ド・ラ・モランディエール氏を共同経営者に任命しました。創業者であるジョゼフ・ルフレーヴ氏のひ孫であり、アンヌ・クロード女史の甥であるブリス氏は、幾つかの多国籍企業の重役として世界中でキャリアを積んだ後、ピュリニー・モンラッシェに戻り、由緒あるドメーヌを引き継ぎました。
特別セミナー@ホテルオークラ東京


そのブリス・ド・ラ・モランディエール氏による特別セミナーが2025年1月23日にホテルオークラ東京にて開催されました。
提供銘柄
- Macon Verze (マコン・ヴェルゼ) 2022
- Bourgogne Blanc (ブルゴーニュ・ブラン) 2022
- Puligny Montrachet 1er Cru Les Pucelles (ピュリニー・モンラッシェ プルミエ・クリュ レ・ピュセル) 2022
- Pouilly-Fuisse (プイィ・フュイッセ) 2020 ※エスプリ・ルフレーヴ
- Nuits Saint Georges (ニュイ・サン・ジョルジュ) 2020 ※エスプリ・ルフレーヴ


各ワインの説明をブリス氏が行い、間もなく創業400年を迎えるにあたり特別に制作された小冊子で理解を深めながら、そのワインをテイスティングするという何とも贅沢な時間。各キュヴェの説明をすると長くなるので割愛させていただきます。
ここでは比較的新しい取り組みのエスプリ・ルフレーヴをご紹介♪
- エスプリ・ルフレーヴとは…
2017年、ピエール・ヴァンサン氏がドメーヌ・ルフレーヴの支配人兼醸造責任者に就任したことから持ち上がり誕生した新ブランド。初ヴィンテージとしてリリースされたのが2018年。いずれもオーガニック、またはビオディナミで栽培しているヴィニュロンから買い付けたブドウを元に、ルフレーヴの醸造施設で醸造されます。収穫の段階からドメーヌのスタッフが携わっており、どのキュヴェも300~5,000本の少量生産というのが特徴です。
ルフレーヴもここ数年で値段が高騰してしまいました…当然なのですが、なかなか手の届かないキュヴェもある中、エスプリ・ルフレーヴは狙い目です!!味わいもドメーヌに勝るとも劣らず、また個性的で「シャブリ」や「赤ワイン」といったドメーヌ・ルフレーヴでは味わうことのできないアペラシオンも魅力の一つです。


特別セミナー@信濃屋本社
まさか、弊社のためだけにセミナーを開催いただけるなんて…なんたる贅沢な時間!!この機会をいただきましたラックコーポレーション様には感謝しかございません。誠にありがとうございました。ただ…ホテルオークラ東京の後だと、ブリス氏はギャップがあったのではないかと少し心配もありました…(笑)
しかしながら、そのような心配は全く不要なほどの人格者であるブリス氏は、弊社でも変わらず丁寧に説明をして下さいました。
提供銘柄
- Macon Verze Les Chenes (マコン・ヴェルゼ レ・シェーヌ) 2022
- Puligny Montrachet 1er Cru Clavoillon (ピュリニー・モンラッシェ プルミエ・クリュ クラヴォワヨン) 2022
- Pouilly-Fuisse (プイィ・フュイッセ) 2020 ※エスプリ・ルフレーヴ
- Nuits Saint Georges (ニュイ・サン・ジョルジュ) 2020 ※エスプリ・ルフレーヴ
新たな発見として、ルフレーヴが造るマコネのワインは、開けた直後の印象が非常に良いという点が挙げられます。一般的に、優れた造り手のワインは長期熟成向きであり、若いヴィンテージは硬さを感じるものという印象があるかもしれません。実際、今回のラインナップの中でもプルミエ・クリュはやや硬い印象がありました。現在でも十分に美味しいのですが、ワインの真価を引き出すには、やはり熟成が必要だと感じました。
一方で「マコン・ヴェルゼ」や「プイィ・フュイッセ」は、開けたてでも十分に楽しめる仕上がりで、ブリス氏も『5年以内に飲むのがベスト』とおっしゃっていました。ご家庭でも飲む2時間ほど前に抜栓すると、より美しい味わいを楽しめるかと思います♪

ルフレーヴのワインの素晴らしさは私が語らずともご存知の通りではないかと思いますので…ここで2点ほどルフレーヴのトリビアをご紹介!!
- ラベルの違い

もちろん「ドメーヌ・ルフレーヴ」「エスプリ・ルフレーヴ」ではラベルが微妙に異なる点は見ても分かるかと思います。しかしながら、微妙な違いがあるのが意外と知られていないことも…
上記は「Domaine」「Domaines」の違いがあります。明確な定義がされており「Domaine」表記はピュリニー・モンラッシェ村に所有する畑から造られるワイン。「Domaines」はマコネのブドウから醸造されたワインに使用されます。
- 今は醸造されていないキュヴェ「シャサーニュ・モンラッシェ プルミエ・クリュ マルトロワ」
こちらは2021年を最後にリリースがストップされています。と言うのも…現在、ブドウ樹を植え替え中のため、再リリースは10年後以降になることが予想されております。
さいごに…
今回のセミナーでは「ドメーヌ・ルフレーヴ」の哲学と卓越したワイン造りへのこだわりを間近で感じることができ、改めてその偉大さに感銘を受けました。市場価格が高騰している生産者ではありますが、それでも一度はその素晴らしい味わいを体験していただきたいと思います。
グラスを傾けるたびに広がる奥深い味わいと、造り手の情熱に思いを馳せながら、これからもワインの世界を探求していきたいと思います。また来週の投稿もお楽しみに♪