Shinanoya food & liquor

ウィスキー・ハードリカー・ワイン・こだわりの食品の情報をお届けします。

ルイ・ロデレール・マスタークラス@バイヤー加藤

2023.10.29

バイヤー加藤です。今回は、ルイ・ロデレール社のマスター・クラスに参加してきましたのでその内容をレポートしたいと思います♪

ルイ・ロデレール・マスタークラスの内容

副社長兼醸造責任者のジャン・バティスト・レカイヨン氏が、コレクションシリーズができるまでのストーリーを試作品から試飲するという、とても興味深い内容でした。

副社長兼醸造責任者のジャン・バティスト・レカイヨン氏。
※1999年にルイ・ロデレール史上最年少醸造責任者となり現在に至る。

全部で7種類COLLECTION238/239/240/241/242/243/244。

数字の意味は、1776年ワイナリー設立以降何度目に収穫したブドウをベースワインとして用い、ブレンドしたのかを表しています。コレクションはブレンドの個性を表現したシャンパーニュであり、ブレンディングによって描くまさに芸術。その年のベースワインとリザーヴワインを最良のバランスでブレンドし、ひとつのブレンドが今も、そして熟成を経た後でも表情を変えながら愉しめるシャンパーニュであることを表現しているそうです。

ブレンドは贅沢に…

ルイ・ロデレールのスタイルである「フレッシュ、フィネス、複雑さのバランス」の一貫性を表現するために2012年から継ぎ足して熟成を積み重ねてきたリザーヴ・ワインを全体の35%、伝統的なオークの大樽で熟成させたリザーヴ・ワインも全体の10%使用。異なる方法で熟成させたリザーヴワインを贅沢にブレンドすることで、さらなる複雑味をもたらし1つ上のステージでのバランスを生み出しています。

味わいは…

モンターニュ・ド・ランスのピノ・ノワールの骨格をベースに、柑橘系の伸びやかな酸味を含んだ果実味に強いミネラル、シャルドネが甘く熟した果実の香りを与えており、熟していて丸みがあり微かなオークの香りが複雑さと共に長い余韻へと続いていきます。

試飲をして感じたのは、昔と現在では自然環境も違えば、ワインメイキングも時代と共に変わってきており液体に見事に表現されていました。実際にリリースされて飲んだことのあるコレクションの簡単な感想が下記です。

  • コレクション241

2016ヴィンテージベース 56%

パーペチュアル・リザーヴ(2012/2013/2014/2015)34%

大樽熟成のリザーヴ(2011/2012/2013/2014/2015) 10%

石灰質のミネラル感を感じさせる塩味のフレッシュ感とまろやかな口当たりを兼ね備え、またしっかりとした骨格があります。全体的に直線的でエレガントかつフレッシュな印象。

  • コレクション242

2017ヴィンテージベース 56%

パーペチュアル・リザーヴ(2012/2013/2014/2015/2016)34%

大樽熟成のリザーヴ(2009/2011/2013/2014/2015/2016) 10%

シャルドネが良かった年で偉大なシャルドネの典型的な味わいが第一印象。樽香の繊細なニュアンスを引き立て味わい深く滑らかな口中の広がり、余韻も長く最後までフレッシュさも感じさせてくれます。

  • コレクション243

2018ヴィンテージベース 59%

パーペチュアル・リザーヴ(2012/2013/2014/2015/2016/2017)31%

大樽熟成のリザーヴ(2009/2011/2013/2014/2015/2016/2017) 10%

2018ヴィンテージという完熟した果実がワインに温かみのある心地よさを与えており、シャルドネのフレッシュさとピノ・ノワールが見事に成熟した力強さ、芳醇さ、凝縮感が体感できる個人的にお勧めの1本。

  • コレクション244

2019ヴィンテージベース 54%

パーペチュアル・リザーヴ(2012/2013/2014/2015/2016/2017/2018)36%

大樽熟成のリザーヴ(2012/2013/2014/2015/2016/2017/2018) 10%

243アッサンブラージュよりは、全体的に優しく包み込むような柔らかな印象です。フレッシュさに心地よさも兼ね備え非常に風味豊か。弱冠のヨード感とスモーキーなニュアンスもあり、一年後にまた飲んでみたい。

最後に…

普段はあまり気にしていないブレンドされるリザーヴ・ワインですが、ワイン造りの北限であるシャンパーニュ地方では気候によりブドウの出来に差があるため、ヴィンテージごとの大きな変動要素は【リスク】であると考えられております。その為、リザーヴ・ワインを用いて品質の一貫性を保つことがセオリーと言われていますので、そういう観点から少し気にしてみるのもまた違った面白さもあるなと思いました♪

シャンパーニュ高騰が続いており普段飲みに購入するのは難しくなってきておりますが、やはりシャンパーニュにしかない個性があり、唯一無二の感動が味わえるのもシャンパーニュの醍醐味ですよね。

高くて買えないなぁ…と悩みを抱えている皆様に朗報です!!

信濃屋では直輸入でシャンパーニュにも力をいれており、市場価格よりお安く、良質なシャンパーニュを取り揃えております。色々と飲んでみて、是非好みにあった1本をみつけてみてください♪

信濃屋が現地訪問をして惚れ込んだ自社輸入生産者特集はこちら

信濃屋ワインバイヤー プロフィール

鳥取県出身。ホテルオークラ東京(現TheOkuraTokyo)で当時、国内随一の人気と格式のあるフレンチレストランLaBelleEpoqueにてサービスに従事。数々の海外星付きシェフのフェアなど経験し、フランス料理の神髄とサービスマンとしての振舞いを学ぶ。

その後、丸の内再開発プロジェクトとしてOPENした、ミクニ・マルノウチにてソムリエに就任し、当時PP100点のボルドー ワインを全てオンリストするなどして話題に。そして若手ソムリエコンクール(当時25歳以下)にてファイナリストを経験。ソムリエとして更なる飛躍を目指し、当時パリ一つ星「STELLA MARIS」 の吉野建氏が東京にOPENした「tateru yoshino」のソムリエに就任。現在は、信濃屋のワインバイヤーとして、ソムリエとしての経験と世界11ヶ国のワイン生産地を訪れた現地での情報を基に、ビギナーからプロフェッショナルまで楽しめるワインショップとして業界で注目され続けている。 また人と人との出会いを大切に、オン・オフのマーケットの交流とリテールに携わる人々の社会的な向上をはかり広く社会へ貢献することをモットーに日々奮闘中。

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