マッセートセミナーをリポート@バイヤー 横山
今回のブログ担当者は…?
みなさまこんにちは!!直輸入ワインバイヤーの横山と申します今回のブログは私が担当させていただきます♪♪先日非常に貴重なセミナーに参加したのでそのレポートをご報告させていただきます。
そのセミナーはイタリア、トスカーナ州マレンマのボルゲリ地区にある「マッセート」セミナー。今回お話を伺ったのは社長のランベルト・フレスコバルディ氏と生産管理ディレクターのマルコ・バルシメッリ氏。マッセートとしてはコロナ渦をはさんで約7年ぶりのセミナーになるそうです。貴重なセミナーを開催していただいて本当に感謝です。
マッセートとは…?
マッセートは今やトスカーナを、いやイタリアを代表するワインで、メルロから造られるワインの中では世界を代表するワインの一つです。ファーストヴィンテージは1986年。兄弟ワイナリーのオルネライアがカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロのブレンドなのに対してマッセートはメルロ100%。もともとはオルネライアのブレンド用だったのですが、あまりにもブドウの出来が良くてメルロ単体で独立して瓶詰するようになった逸話を持つワインです。
そしてマッセートの特徴はなんといってもそのテロワール。ボルゲリ地区はもともと砂と粘土の2つのテロワールがあり、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロに適正がある土壌ですが、マッセートの畑は青い粘土質土壌。海洋性の堆積物が何世紀にも何層にもわたり体積した独特のテロワールで、それがワインの味わいにも通じるところがあるのだと思います。
またバルシメッリ氏はそのほかにも地中海から数キロしか離れていないことで吹く海風や海からの反射光、そして海の近くだからこその融和な気候。理想的な傾斜。標高の高さなどをマッセートのテロワールとしてあげられていたのがとても印象的でした。
確かにこれまで試飲したマッセートの記憶を思い出すと強さというよりベルベットのようなしなやかさ、艶のある酸味があり後味の塩味が特徴的。究極のエレガンスを体験できるワインだった印象があり納得のテロワールです。
セミナーの内容
そして今回試飲したワインは…MASSETINO 2022年・2018年。
MASSETO 2021年・2016年・2015年・2013年・2009年・2006年・2005年・1999年・1996年・1995年ととても豪華ラインナップ。
2017年からリリースするMASSETINOはドリンカブルで熟成を必要とせず早く飲みたい方にお勧め。もちろんファーストのマッセートの味わいを彷彿とされるグラン・ヴァンの風格を持ち合わせています。
MASSETINOは計10ヴィンテージ垂直試飲。2021年はまだまだ若くポテンシャルの発揮はずいぶんと先になりそうですが今後のリリースが楽しみ。2016年はエレガンス、2015年は筋肉質で好対照なヴィンテージ。2015年はバランス、2013年はシャープでエキゾチック、2009年は緻密ながら芯の強さを感じます。2006年は当たり年で大柄、若さすら感じます。2005年は香りの強さと長い余韻。1999年は繊細と力強さの競演。1996年と1995年は冷涼な年ながら良い歳を重ねた人間味を感じるワインでした。
個人的には5のつく年、2015年・2005年・1995年が好みでしたが、人によって好みはわかれるかもしれません。ただ年によって天候などの気候条件はかわり年が違えば同じワインは二度とないはずですが、不思議とどの年を飲んでもマッセートだとわかるその一貫性には非常に驚かされました。
ちなみに余談ですが2023年まで17年間に亘りマッセートとオルネライアのディレクターを務めていたアクセル・ハインツ氏は現在ボルドーにあるCHラスコンブで支配人を務めており、今年の4月にシャトーでお会いしてマッセートのお話を伺った記憶があるのでマッセートとはなんだか勝手にご縁を感じています♪♪
さいごに…
今回のセミナーは長きに亘り受け継がれ、根幹はかわらないものの変化と進化を繰り返し「現在」につながる素晴らしいワインの体験だったと思います♪♪マッセートの在庫は少ないもののボルゲリ地区のテロワールが感じられるセカンドワインのマッセティーノ、そしてオルネライアのお取り扱いがあるのでもしご興味のある方がいらっしゃたらこちらからご確認くださいませ♪♪