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ワイナリー訪問記 -ニュージーランド出張編-Part2 @ワイン館 佐藤

2025.06.25

今回のブログの担当者

みなさんこんにちは。信濃屋ワイン館の佐藤です。

前回に引き続きニュージーランド出張Part2セントラルオタゴ編と番外編のご紹介です!よろしければ最後までお付き合いください。

セントラル・オタゴ

前回の北島とは異なり、飛行機を降りた瞬間、ひんやりとした空気が頬をかすめます。飛行機から見えた山々の山頂付近にはうっすらと雪が積もっていました。

こちらは機内からの写真になりますが、気候の違いを実感させてくれました。

ここで改めて、セントラル・オタゴというワイン産地について簡単におさらいです!

セントラル・オタゴはニュージーランド南島の最南東部にあり、南緯45度という世界で最も南に位置するワイン産地の1つとして知られています。また、ニュージーランド唯一の大陸性気候のため、昼夜の気温差が大きいのが特徴です。数万年前に氷河の浸食を受けた影響により山々が削られ、深い谷や盆地が形成。氷河の後退時に大量の砂利、砂、岩盤が運ばれ堆積し、現在の多様で排水性の良い土壌の基盤となっています。

現在はその多様な土壌を生かし、シラーやガメイ、カベルネ・フランの栽培など様々なチャレンジが行われ、またセントラル・オタゴの可能性を見出した世界中の大手企業が続々と参入している注目の産地です。その中でも今回は特に印象に残った生産者をご紹介します。

モコ・ヒルズ

ホークスベイのヴィラウラに続き、新規生産者への訪問です。

モコ・ヒルズはセントラルオタゴ地方、ベンディゴの丘陵地にある家族経営のワイナリーで、約40haの自社畑を持ちながら、各ヴィンテージの生産量は140ケース以下という非常に小規模な造り手です。主要品種はピノ・ノワールとシャルドネで、試飲は出来ませんでしたがガメイも造っているそうです。

栽培はサスティナブル農法を採用し、醸造では手摘み収穫、野生酵母で発酵、最小限の人為的介入と手法はナチュラルですが、味は1本筋の通ったワインを造っています。

クォーツやスレートなどの土壌由来のミネラル感に、キレイでエレガントな果実味は、昨今の新星ブルゴーニュを思わせるスタイルでした。畑には掌ほどのクオーツ石やスレート石が落ちていました。

こちらは畑に生えているカヌカツリー。

マヌカツリーとは異なり、カヌカツリーはニュージーランドにしかない固有種です。

この種から採れるカヌカハニーは抗菌作用や抗炎症作用があるとされています。

モコ・ヒルズの動植物に対する畏敬の念をもってワインが造られています。

今回は、Moko Hils Chardonnay、Moko Hills Pinot Noir、Kakono Pinot Noirの3種類を試飲させていただきました。

ワインメーカーのドナルド・ファン・デル・ウェストハイゼン氏曰く、

Moko Hilsシリーズはフラグシップシリーズでモコ・ヒルズの土地を反映した作品で極力人為的介入を控えて、ブドウのポテンシャルを最大限引き出すように心掛けたシリーズです。

ラベルデザインも地元出身のレイチェル・ウォーカー女史によるアートデザインによるものです

セカンドラインであるKakonoシリーズは、飲み手の飲み心地、モコ・ヒルズのワインのテクスチャーを主観に置いたもので、逆に醸造家としての腕の見せ所だと言います。

ニュージーランド国内でも今注目の生産者の1人です!

おまけ

ここからはワイン産地以外のことを少しご紹介します!

ニューワールド(スーパーマーケット)

ニュージーランド国内に多数あるフルサービス型のスーパーマーケットチェーンです。

高品質な商品、豊富な品揃え、清潔な店内が特徴的です。ホットデリやベーカリーなど人気があり、日本の醤油やラーメンなどのアジア食品も充実しています。マヌカハニーやお菓子、コーヒーなども広く充実しているのでお土産を選ぶにはオススメの場所の1つです。

多彩な加工肉、精肉、そして日本ではあまり見かけないサーモンだけの陳列棚

彩り豊かなフルーツが山盛りです。

トップエンドに陳列されたノンアルコールワインの棚と人気カテゴリーのロゼワインは一面での展開です

海外では品種ごとの陳列がスタンダード

ファーグバーガー

クイーンズタウンの中心部にあるハンバーガー屋さんです。

もともとは小さなテイクアウト店としてスタートしましたが、その美味しさとボリュームが口コミで広まり、裏路地から表通りへ移転、今では行列が絶えない名店になりました。今回伺った夜でも行列が絶えない人気ぶり。

看板にはファーグと呼ばれる架空のキャラクターがあしらわれています。モデルとなった人物は諸説あるそうです。

また、バーやベーカリー、アイスクリーム店を横並びで展開しており、CNN(アメリカのニュース専門チャンネル)では2015年に「世界一のバーガージョイント」と称賛されました。

店内のイートインスペースはそこまで広くないので、テイクアウトして近くの湖畔で楽しむのもオススメです。

今回注文したバーガーのサイズはバーガーキングのワッパーと同じくらいのサイズ感でした。見た目はボリュミーですが、素材の味を存分に生かしたヘルシーな味付け。五味のバランスが良く、冗談抜きで何個でも食べられるハンバーガーです。

コーヒーシュプリーム

某有名アパレルブランドとは無関係です。

こちらは1993年にニュージーランド・ウェリントンに誕生したスペシャリティコーヒーロースター。ニュージーランドのスペシャルティコーヒーカルチャーを牽引する存在で、ニュージーランド国内だけではなく、オーストラリアや東京にも進出しています。

ライト~ミディアムローストで、フルーティさやクリーンな酸味を大切にしています。

街の多くのカフェやレストランで看板を目にすることができ、しっかりとブランドが確立されています。

ここのコーヒーは東京・渋谷でもお楽しみいただけますので、その際はぜひニュージーランド名物「フラットホワイト」をお楽しみください!

さいごに

今回は5年ぶりのニュージーランドでしたが、北島と南島、それぞれの景色や気候の違いを肌で直接感じられたのは大きな経験となりました。

国や地域の違いに触れることの大切さを再認識するとともに、この経験をもとに、より柔軟で多彩な価値観を取り入れていけたらと感じています。

最後になりましたが、今回のニュージーランド出張をサポートしていただいた皆様へ心より感謝いたします!

やっぱりニュージーランド、大好きです!!

肉眼でも確認できるほど鮮明な天の川。今までで一番の夜空でした。

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