Shinanoya food & liquor

ウィスキー・ハードリカー・ワイン・こだわりの食品の情報をお届けします。

日本ワインの現在@ネット店 升田

2022.05.11

今回のブログ担当者は…?

皆様こんにちは!!今回までネット店の升田が担当させていただきますG.Wも終わり、所謂【五月病】になりがちな季節になりました…気分転換が出来た方も、G.Wもお仕事で忙しかった方も”五月晴れ”でモヤモヤを吹き飛ばしてくださいね♪

日本ワインとは…

近年、注目の日本ワイン。私共も新型コロナウイルスの影響で海外に行けないこともあり、日本ワインをより注力して新しいワイナリーを訪れています!!詳しくはバックナンバーをご覧ください♪より日本のワインを理解して楽しんで頂くために、『日本ワイン』の定義を改めてここでご説明したいと思います!!

日本ワインとは…日本国内で栽培されたブドウを100%使用して日本国内で瓶詰め、醸造されたワインを指します。この『日本ワイン』という言葉の定義が成されたのは意外と最近なんですよ!!2016年に、ワイン表示に関して、国税庁が「同法第86条の6(酒類の表示の基準)」に基づき「果実酒等の製法品質表示基準(国税庁告示)」を制定し、2018年に施行されました。それまでは、凝縮凍結された海外産のブドウ果汁を使用しても(国内製造ワイン)日本国内で栽培されたブドウを使用しても(日本ワイン)同じ”国産ワイン”として定義されていたのが、この基準が出来たことで明確に区別されることとなりました!!

国税庁基準における日本ワイン/国内製造ワイン/輸入ワインの区別
出典:国税庁ホームページ

このような区別を設けた背景には、ワインの消費量は年々消費が拡大している成長産業であることや、小規模ワイナリーの増加、更には”日本ワイン”が海外で高い評価を受ける高品質なものが出てきていることから、フランスやアメリカなどのワイン先進国がそうであるように日本もワインの基準を設けたことがあるようです。

日本ワインの特徴

日本ワインの特徴は”多様性”と日本らしい”繊細さ”です。日本を代表する白ワイン用品種、国際ブドウ・ワイン機構(OIV)に2010年に登録された「甲州」や、2013年に国際ブドウ・ワイン機構(OIV)に登録された赤ワイン用品種の「マスカット・ベーリーA」などの日本固有の品種に加え、日本人はナイアガラのように食用品種(ラブルスカ品種)の耐性も持ち合わせているので、デラウェアもよく使用されますね♪もちろん、ヨーロッパ系のシャルドネメルローといったワイン専用種(ヴィニフェラ品種)も栽培され、幅広い品種から多様な味わいのワインが造られています。

ワイン原料用国産生ブドウの生産量(令和3年調査分)
出典:国税庁ホームページ
グレイスワイン/グリ・ド・甲州 [2021]
四恩醸造/ラ・ヴィ・アン・ローズ

新規ワイナリーの設立ラッシュ時代に突入

近年、新規ワイナリーの設立ラッシュを迎えており、日本ワインが日進月歩の変貌を遂げています!!国税庁が令和3年1月1日現在のワイナリー数を都道府県別に集計したものがあります。その数413件…2018年度の調査では331カ所だったので、年間約20件のペースで増えているという驚きの数字です!!

日本列島は南北に長く、四季があり北は北海道から南は九州まで様々な場所でブドウ栽培が行われています。ヨーロッパの主要産地と比較するとやはり雨量が多く多湿な環境にあります。生産者の皆様たちはそれぞれの土地にあった栽培方法を試行錯誤をして取り組み、全国各地で良質なブドウが生産されています。しかしながら、県別で見てみると…不動の第一位は『山梨県』第二位に『長野』第三位に『北海道』と続きます。

増加の背景には、日本の文化にワインが徐々にではありますが浸透していることもあります。今は第7次ワインブームの世代らしいです(笑)第1次のワイン・ブームは昭和45年(1970年)の大阪万国博覧会が開催された高度経済成長期の頃です。日本人の食生活に西洋文化が入り込んできたことでワインが民衆の間に溶け込んだことで始まります。その後、千円ワインブーム、ボージョレ・ヌーヴォー・ブーム、赤ワイン・ブーム(ポリフェノール効果)ワンコイン・ワインブームetc…紆余曲折を経て今日に至ります。

また『ワイン特区』制度の導入が新規参入の背中を押しました。ワイン特区とは、構造改革特区制度における酒税法の特例措置によって、果実酒製造業に参入しやすくなる特手区域のことを言います。ワインの消費量が右肩上がりで上昇するのと比例するように、ワイン特区も年々、増加傾向にあります。

令和3年1月1日現在のワイナリー数を都道府県別に集計した表
出典:国税庁ホームページ

日本ワインの愉しみ方

最後に日本ワインの愉しみ方を少し…前述したように、日本ワインの特徴は”多様性”と日本らしい”繊細さ”です。その為、普段の食卓にサラっと溶け込みます。

・甲州と相性の良い料理

日本を代表する白ワイン用品種『甲州』は、香りは柑橘の香りが印象的で、シュール・リーをすることが多いので独特な旨味と後味に微かに苦味を感じます。※最近はアロマティックな甲州ワインも多々あります。

和食とは抜群の相性を発揮し、特性として鉄分が少ない甲州ワインは、刺身やお寿司などの生魚を食べやすくしてくれます。また、山梨県では後味に苦味を感じる甲州ワインに山菜を合わせたり、個人的には白身魚の塩焼きに少しカボスを絞って食べるのもおススメです♪

・マスカット・ベーリーAと相性の良い料理

赤ワイン用品種の『マスカット・ベーリーA』は、香りがとても印象的で1回で記憶することができると思います♪赤い果実(イチゴやチェリー)を連想させる香りに、甘い香り(キャンディーや綿菓子)を感じ取れることが出来ると思います。フレッシュでチャーミングな果実味と、程よい酸味、タンニンは軽くライトボディ〜ミディアムボディに仕上がる傾向が強いです。

やはりこちらも和食との相性は良く、煮込み料理や砂糖醤油を使った和食との相性は抜群です♪鶏肉に大根、玉葱を醤油とみりんで甘辛く煮込んだ料理や、お惣菜で買ってきたタレの焼き鳥などは抜群でしょうね(笑)

最後に…

簡単にではありますが、少し日本ワインのことを語ってみました…アウトプットすることで自分自身も勉強になります。ありがとうございます。是非、これからは国産製造ワインなのか、はたまた日本ワインなのか…日本固有のブドウ品種を楽しみながら是非家庭料理にワインを合わせる習慣を増やして頂ければ嬉しく思います♪

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