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リーデル(RIEDEL)セミナー at リーデル青山本店@ネット店 升田

2024.04.13

今回のブログ担当者は…?

こんにちは。前回に続きネット店の升田が2週連続でブログをお届けさせていただきます♪今日は先週に参加してきましたリーデル(RIEDEL)セミナーから学んだワイングラスのことをお伝えしたいと思います!!過去に私がグラスに関してブログを書いたことがあるので、そちらを読んで頂けると、なお楽しめると思います。過去に投稿したブログはこちら

セミナー概要

今回はリーデル青山本店にて、弊社の為にテイスティング・セミナーを開催いただきました。セミナーは約1時間半ほど、弊社が自社輸入を行っているワイン4種類を、5種類の形状のグラスでテイスティングを行いました。グラスで変わるワインの香りや味わい。その理由と、正しいグラス選びをレクチャーいただき、更にはワイングラスのお手入れ方法などを学ぶことができました。

ちなみに…このテイスティング・セミナーはリーデルの各店舗でほぼ毎日開催中。お一人様でも、気軽に参加いただけます。ご興味がある方は参加してみて下さい♪

テイスティング・セミナーの詳細

リーデル(RIEDEL)とは…

オーストリアの偉大な作曲家モーツァルトが生まれた1756年に創業し、265年以上もの歴史を誇るワイングラスの老舗、リーデル。

ワインの香り、味わい、バランス、さらには余韻が、グラスの形状に影響されることに着目したのは、リーデル家9代目クラウス・リーデル氏でした。彼により生み出された「ブルゴーニュ・グラン・クリュ」グラスが、1958年ブリュッセル世界万博で発表され、その画期的なコンセプトと際立った美しさで注目を集めました。さらに1960年には、ニューヨーク近代美術館の永久展示品に認定され、そのデザイン性も高く評価されています。

以来、ワインエキスパートやワイン生産者たちと共にワークショップ(テイスティング)による研究を重ね、15年の歳月をかけてグラスの形状のバリエーションを増やしてゆき、1973年「ソムリエシリーズ」として発表されました。 それまでのワイングラスは、同じボウル形状でサイズだけが異なるものしかなく、ブドウ品種ごとにボウル形状の異なるこのシリーズは業界内に大きな驚きを与えました。

今日ではワイングラス形状のスタンダードとなり、世界中のワイン愛好家から絶大な信頼を集めています。

※リーデル社のワークショップとは…

多くの形の異なるグラスの中から、飲みものの個性を最大限に引き出すボウル形状を、テイスティングを繰り返すことで探し出していくプロセスです。これは、好き嫌いではなく嗅覚と味覚だけを使い飲み物のティピシエ(特徴)を見極めることが非常に大切です。
そのため、飲みものの造り手やスペシャリストによるテイスティングを行っています。また、より適したものを選んでいくのではなく“消去法”をとることで、より公正で正確なデータを得ることができるのです。

出典元:《公式》ワイングラスの名門ブランド – RIEDEL(リーデル)

テイスティング銘柄とグラスの種類

セミナーの様子
グラスに注がれたワインと5種類のグラス

今回のテイスティングで使用するグラスはリーデル社の「ヴェリタス シリーズ」。ブドウ品種毎の特徴に基づいて作られた“ブドウ品種別グラス”です。リーデルのベストセラー マシンメイドグラス「ヴィノム シリーズ」より平均で15%も背が高く25%も軽量で、とても細くて繊細な仕上がりとなっているにも関わらず、耐久性にも優れています。

  • フルニエ・ペール・エ・フィス / サンセール レ・ベル・ヴィーニュ・ブラン [2021]
  • 使用グラス:リーデル・ヴェリタス / ソーヴィニヨン・ブラン
ワインの詳細
  • ドメーヌ・ピゲ・ジラルダン / オーセイ・デュレス・ブラン[2021]
  • 使用グラス:リーデル・ヴェリタス / オークド・シャルドネ
ワインの詳細
  • ドメーヌ・デヴィーニュ / ジヴリ・ルージュ[2021]
  • 使用グラス:リーデル・ヴェリタス / オールドワールド・ピノ・ノワール
ワインの詳細
  • シャトー・デュ・グラナ[2016]
  • 使用グラス:リーデル・ヴェリタス / カベルネ/メルロ
ワインの詳細
テイスティング銘柄

セミナー内容

セミナーでは、1種類だけリーデル社ではないグラスがありました。画像で言うと「グラスに注がれたワインと5種類のグラス」の一番左(一番背が低いグラス)。目的は、同じワインを違うグラスで飲み比べるテイスティングを行うためです。この対比を加えることで、最初に注がれたグラス(ワインに合ったグラス)と、ワインの本質を最大限に引き出すのが難しいグラスの違いが明確に理解できます。ご興味がある方は、リーデルグラスとご自宅のコップなどでもお試しいただけると思います。

我々もテイスティングをする機会は多々ありますが、グラスごとの違いをテイスティングで試すことは珍しい体験でした。このテイスティングでは、2つの観点から違いを感じ取ることができます。それが「香り」と「味わい」です。

  • 香りの取り方
    • まず、注がれたワインをスワリングせずにグラスに鼻がすっぽりと収まるほど近づけて、香りを嗅ぎ取ります。
    • 次に、スワリングを行いワインの香りを開かせます。液体が空気に触れることで現れる香りを感じ取ります。

これが適切なグラスとそうでないグラス(一番背が低いグラス)との間には、以下のような違いが見られます。

香りの違い①面積の違いによる香りの変化

スワリングをすることで、ワイングラスの内側に膜が形成され、これによって液体からしか香りが取れなかった状態から、香りが取れる面積が広がります。

香りの違い②空間の違いにより香りの変化

ワイングラスのボウル部分に空間があることで、ワインの香りを閉じ込める効果があります。

適切でないグラスでは、スワリングを行うことができません。そのため、香りは液体からしか感じ取ることができず、空間もないため香りを閉じ込めることもできません。香りは揮発してしまい、十分に感じ取ることが難しかったです。

味わいの違い①顔の角度の違い

顔の角度が上を向くことで、液体は滑り台のように滑らかに流れ、口の中に細く流れ込んでいきます。

味わいの違い②飲み口の形の違い

口が狭くなるため、液体は少量ずつ流れていきます。

適切でないグラスを使用すると、ワインを味わうために顔が下向きになり、一瞬で口の中に広がってしまいます。味覚は、舌の異なる部位ごとにそれぞれ異なる感覚を持つとされています。リーデルの適切なグラスを使用すると、ワインが流れる角度や場所がワインの味を最大限に引き出すように設計されています。そのため、ワインが口に入ってくると、味わいをより美味しく感じることができます。

さいごに…

グラスの重要性を再確認する良い機会となりました。自宅に高価なワイングラスを複数揃えるのはなかなか難しいと思います。ワイングラスを購入しようかお悩みの方へは、このようなセミナーを体験したり、ワインをより美味しく楽しむためにも、ワイン専用のグラスを一つ持つことをお勧めします♪

最近では原材料の高騰や職人の減少により、ハンドメイドのグラスは高価なものが多いですが…マシンメイドの精度は、ハンドメイドに負けない魅力があります。前回のブログでも結論付けましたが、私的にはやはり「自分のライフスタイルに合ったワイングラス」を選ぶ!!これが大切です。ぜひ、ワイングラスに興味をお持ちいただけましたら、リーデルを訪れたり、信濃屋の実店舗にお問い合わせください。

最後に…耳寄りなワイングラスを割らずに長持ちさせる方法を伝授させていただきます♪それは…「ワインを飲んだ日は片づけをしない」ことです(笑)酔っているときはワイングラスの破損率が上がりますので、ワインを楽しんだ日は片付けを翌日に延ばして、十分に身体を休めましょう!!それではまた次回…

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