ワイナリー訪問記-アメリカ出張編part②-@ネット店 升田-
今回のブログ担当者は…?
前回に続き、ネット店の升田がワイナリー訪問記-アメリカ出張編-をお届けします!!よろしくお願いします。今回は「ナパ・ソノマ編」として、訪問した中からピックアップしてお伝えしていきたいと思います♪それではよろしくお願いいたします。
ナパ・ヴァレー編
サンタ・バーバラをあとにして、車で北上してナパ・ヴァレーに入りました。右の地図で言うと…下から上に移動していきます。
地図で憶えた場所が眼下に広がります。有名なブドウ畑とマヤカマス山脈を見ながら、29号線を走り抜けていくのは夢心地です。アメリカのグラン・クリュ街道とでも言うのでしょうか(笑)有名なワイナリーが次から次へと現れて、心が躍ってしまいました♪
行ってきました、オーパス・ワン!!高級ワインの代名詞。カリフォルニア州オークヴィルに位置し、ボルドースタイルのプレミアムワインを生産しています。創設者はバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド氏とロバート・モンダヴィ氏。生まれも育ちも異なる2人でしたが、ワインや芸術に対する想いには共通する熱いパッションがあり、出会ってから数年後の1978年に2人の夢は実現しました。
あまりにも有名なこの横顔。どちらがバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド氏でロバート・モンダヴィ氏かはあまり知られていないかもしれませんね♪
実は…左側がロバート・モンダヴィ氏。右がバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド氏です!!バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド氏の方が年上だったのですが、ボトルに描かれているサインはロゴとは逆。ロバート・モンダヴィ氏のサインが上になっており、二人の親密な関係に上下関係がなかったことが伺えますね。
4カ所に散在するオーパス・ワンの自社畑、そのすべては、名高いオークヴィルAVAの西部に位置します。そのうちの2カ所は、著名なトカロン・ヴィンヤード内に位置し、40haに及びます。ワイナリーはバレストラとリヴァーという区画の合計28haに囲まれています。ブドウ畑では、手摘みをはじめとする伝統的なアプローチを導入し、ワイン醸造においては、近代的技術がより効果的である場合は、リサーチと評価・判断の上、新しい手法を常に取り入れています。現在、醸造責任者を務めるのは、2001年からオーパス・ワンに携わっているマイケル・シラーチ氏。
現地からのホットなニュースは、1993年以降セカンド・ワインの位置付けとしてオーヴァチャーが造られていますが…マルチヴィンテージ(NV)で知られていましたが、遂にヴィンテージ表記を開始するようです♪そう遠くない時期からオーヴァチャーのヴィンテージ表記が販売されますので、楽しみに待ちましょう。1stヴィンテージは要チェックです!!
リヴァイアサンは、アメリカを代表する醸造家の一人、アンディ・エリクソン氏が2004年に設立したプライベートワイン。アンディ氏はカリフォルニア・カルトワインの頂点「スクリーミング・イーグル」のワインメーカーも務めた経歴を持つ人物であり、2006年に就任すると翌2007年ヴィンテージにて久しぶりにパーカー100点に返り咲かせ脚光を浴びました。その後もマヤを擁するダラ・ヴァレでも幾度となく100点を獲得。カルトワインと呼ばれるそうそうたるワイナリーの醸造家を務め、現在までにダラ・ヴァレ、マヤカマス、ト・カロン・ヴィンヤードなど、市場価格3万円を下らないプレミアムワインのコンサルタントを多数務めています。
そんなアンディ・エリクソン氏がウネウス・ファミリーの新規事業に携わるとの事で新しくできる場所を案内して頂きました♪
元々はスワンソン・ヴィンヤードが所有していた畑が売却にかけられ、ウネウス・ファミリーが3,800万ドル(60億)で購入しました。場所はオーパス・ワンやシルバー・オークの近く、超一等地ですね♪約80エーカーのブドウ園。醸造所は今後建築する予定なので、完成までにはまだまだ時間がかかるようですが…また一つ、新しい高級ワインが生まれてくる新しい場所を見れたことはとても光栄なことでした。今後の動向に注目していきたいと思います♪
さて…話をリヴァイアサンに戻します。市場価格3万円を下らないプレミアムワインのコンサルタントを多数務めているアンディ・エリクソン氏が何故、リヴァイアサンを造ったかと言うことを説明したいと思います。それは、品質を保ちながらも手に届く価格で多くの愛好家にワインを届けたいからです!!生産量も現在は1万2千ケースまで伸ばしながらも高得点を獲得し続け、何十年にも及ぶワイン醸造の経験とブドウ園の知識を生かし、カリフォルニア全土の有名なブドウ園から、毎年、アペラシオンの制約に縛られない赤ワインを造るという唯一の目標を掲げて、リヴァイアサンを造り続けています。
ソービニヨン・ブラン
右:バイヤー加藤
アンディ・エリクソン氏の自宅にて
左:バイヤー加藤
ソノマ編
カリフォルニアツアー最後の場所はソノマ・コーストです。ソノマ郡で最大規模を誇るソノマ・コーストは、太平洋の影響を強く受け、ソノマの内陸産地よりも冷涼で特に西部は海岸からわずか数キロの場所に畑があるため、海風や霧の影響を強く受けるのが特徴です。その冷涼な土地を活かして造られる、ピノ・ノワールやシャルドネが高い評価を受けています。
45年前にデビッド・ハーシュ氏が設立し、現在は娘のジャスミン・ヒルシュ女史がワインメーカーを務めています。持続可能な農法を採用し、テロワールを大切にしたワイン作りが特徴です。
午前中の道中は霧で対向車が来るたびにびくびくしながら、山の中を攻めていきます!!標高が上がるに連れて、霧が晴れたかと安心したのもつかの間…舗装されていない道を突き進みながら、一抹の不安がよぎります。それは、帰り道酔わないかな…(笑)そんな思いを抱えながらハーシュ・ヴィンヤーズに到着です♪
ハーシュ・ヴィンヤーズは最近も、カリフォルニアのピノ・ノワールで初の偉業達成をして話題になりました。その偉業というのが、ジェームス・サックリング氏とヴィノス誌の二誌同時100点獲得。飲みたい…(笑)
元々、ハーシュ・ヴィンヤーズのブドウは著名な醸造家たちによって世間には知れ渡っています。ブドウを提供していたワイナリーは…ウィリアムズ・セリエム、キスラー、フラワーズなどのトップワイナリーに供給されていました。
メリッサ女史
ハーシュ・ヴィンヤーズがあり土地は他にはない特別なテロワールを持っていました。それがサンアンドレアス断層と呼ばれるカリフォルニアを南北に走る巨大な断層でブドウ畑のすぐそばを走っています。これによって様々な地層が入り交じり他にない環境が存在します。デヴィット氏はこの場所を細分化させ細かなブロックごとに栽培を始めました。現在は、72エーカーの土地を60区画以上の細分化をして、管理を行っています。しかも…2014年に全ての畑をバイオダイナミック農法へ完全移行。
デヴィット氏のことを称賛していた人物として有名な話が、カリフォルニアのロマネコンティと呼ばれたカレラ創設者の故ジョシュ・ジェンセンは、自分と同じように辺境の地を切り開いたデイヴィット氏を唯一認める栽培家として敬意を表していました。
さいごに…
今回のアメリカ出張を通じて、体感した空気や文化、そして人々との交流から得たものは、言葉では言い表せないほどの貴重な体験となりました。現地での体験を通じて、自分のできる範囲で少しでもそのエッセンスを色濃くお伝えできていれば幸いです。今後も、この貴重な体験を元に、更に深く、探求心を持って様々なワインをお伝えしていきたいと改めることができました。
現地で得た神通力とも言えるこの体験を、これからも皆さんと共有し続け、共に新しい発見と楽しみを探求していけたらと思います。
今回のアメリカ出張が無事に終わり、素晴らしい体験を得ることができたのも、現地でコーディネートしてくださったJALUX様、そして温かく迎えてくださった生産者のおかげです。心より感謝申し上げます。皆さんのおもてなしの心とパートナーシップが、この旅を特別なものにしてくれました。本当にありがとうございました!!ドルが高すぎるので、しばらくは日本で頑張りたいと思います(笑)
次回からまたバトンタッチで実店舗の担当者が配信していきます。引き続きよろしくお願いいたします!!