Shinanoya food & liquor

ウィスキー・ハードリカー・ワイン・こだわりの食品の情報をお届けします。

ここ近年で高騰化したシャンパーニュを始めとするブランドワイン@バイヤー 加藤

2024.12.27

ブランドマネージャーの加藤です。コロナ禍を経て、ここ数年、ワインの価格が私たちの予想を遥かに超えるペースで値上がりしており、胸が痛む思いです…また、いつもご愛顧いただいておりますお客様においても、ご迷惑をおかけしており申し訳ない気持ちでいっぱいです!!

何故、急激にここまでの値上がりとなったのでしょうか??日本を取り巻く世界の環境が確実に変化していることを痛感しています。

ワイン高騰の理由を分析

  • 現地価格高:現地インフレ、資材、人件費の高騰、土地価値の高騰 ※120~130%UP
  • 極端な円安:コロナ前:115円~125円 / 現在:160円~165円 ※150%UP
  • 輸入関連のコスト高:コンテナ代、配送費等 ※1.5~2倍UP

ワインだけでの話ではありませんが、普段の生活からも「物価が上がったなぁ…」と実感することが増えています。ただし、これはコロナ後に世界中で生じている共通の問題でもありますので、なかなか自分達だけの力だけでは以前のような価格でお客様にお届けできないのが難しい現状です。この状況は、今後もしばらく続くことが予測されます。

また決して、生産者が利益を多く得ているわけでありません。同じように価格上昇の悩みを抱えており、苦しい立場にいることも忘れてはいけません。日本は、ワインの価値を理解し成熟しているマーケットです。世界中を見回しても高品質なシャンパーニュ及びグラン・クリュクラスのワインが集まってきております。しかし、日本市場での価格もコロナ前と比べたら、200%前後の上昇も当たり前となっており、販売のスロー化により、生産者も大きな在庫を抱えて苦境を迎えるところまできていることでしょう。

…と、色々とお話しを聞いていると気持ちが落ち込みそうな内容が多い近年ではありますが、この悩みは誰か1人が抱えているのではなく、生産者、レストラン、小売り、消費者の方々など、全員が共有しているものです。変化が起きるときは、ネガティヴな状況が続くこともあるように、この状況を自分なりに理解しポジティヴに考えながら、ワインのもつ楽しさをより伝えていけるようにしたいですね♪

世界中で生産されているワインだからこそ、この苦境もプラスに変え、新しいワインの選択肢を一つでも多く感じていただけるようなご提案をお届けしたいと思っております。

年末年始にお勧めする1本

『ワインスぺクテーター年間TOP100』年間第9位獲得!!

名実ともにバローロ村を代表する造り手のヴァイラ。現在は息子の「ジュゼッペ」が醸造を担当。熟成と共に妖艶さを増していく人気のバローロです♪

ブルゴーニュの価格高騰も止まらない勢いですが、まだしばらく続きそうです…昔ほど、ヴィンテージによる味わいの良し悪しはなくなってきたかと思います。しかし、生産量の問題が価格高騰の1つに起因していると思います。ブルゴーニュの2022年は『平年並』2023年は『やや減』で、まだ良いのですが…2024年が近年で最も悪い『極めて減小』の生産年となっておりますので、残念ながら今後も値上がりは続くでしょう(泣)

何故バローロ??

常にブルゴーニュの代替品として、先ずは同じピノ・ノワールで探して、カリフォルニア、南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリアなど素晴らしいピノ・ノワールは世界で沢山生産されております。しかし、個人的に品種は違いますが、もっと評価されてブルゴーニュ産ワインのように売れてもよいと思っているのが皆様ご存知、イタリアを代表するバローロです。ワイン業界において、ポストブルゴーニュは急務です!!!ピノ・ノワール&シャルドネなど冷涼系品種において、ブルゴーニュ等に比肩する産地として、業界では色々と意見がありますが、前々から言われている1つがバローロです。ブルゴーニュのピノ・ノワールを飲まれる方に、バローロをお勧めしても意外と喜ばれることも多いかと思います。細かくは色々とありますが、ブルゴーニュに類似したテロワール、歴史や文化もあり、ワイン知らない方でも、バローロという銘柄を1度は聞いたことがあるのもポイントです♪

ワインスぺクテーター年間TOP100 2024年

中でもバローロ村、ヴァイラのバローロ・アルべは厚味のあるボディにエレガンスも兼ね備え、何といっても、まだまだお買い得価格で狙い目の1本です。『ワインスぺクテーター年間TOP100』第9位に選ばれていることもあり、今後ますますバローロの注目度が増していくのと同時に、ブルゴーニュのような幅広い選択肢をバローロにおいても多彩なご提案をしていきたいと考えております。

是非、今後のワイン選びの選択肢の1つにしていただけたら嬉しいです。もちろん、価格の高騰が続くブルゴーニュやシャンパーニュではありますが、それでもなお、優れたものをお客様にご紹介し続けられればと考えております。また、これに代わる魅力的なワインについても、ぜひご提案していきたいと思っております♪2025年の信濃屋にもご期待いただけたら幸いでございます。

年末はシャンパーニュ♪

シャンパーニュは高騰しておりますが、やはり年末年始はシャンパーニュを飲みたい方へ、こちらは推しの1本です♪

1951年シャンパーニュではまだ珍しかったメゾン元詰めを開始したパイオニアの1人。畑はシャティヨン・シュール・マルヌ、トロワシー、ヴェルヌイユの3つの村に分かれており、合計15haを所有。品種別では1.3haにシャルドネ、1.1haにピノ・ノワール、残りはムニエ。ムニエが多くを占めているのが特徴です。 ブドウの平均樹齢は40年。個人客とイギリスへの輸出で生産量の殆どが捌けてしまうため、メディアには出ることはあまりない生産者ですが、シャンパーニュの酵母や研究販売する調査機関のエノログなど、シャンパーニュ玄人の間で、その品質が絶賛されております。ムニエ100%の魅力とソフトで素直な美味しさを楽しめる、癒し系シャンパーニュです♪暖かいお鍋料理との相性もバッチリ。是非ご機会ありましたらお試しください♪

さいごに…

今年も1年、弊社をご支援いただき、誠にありがとうございました。皆様の温かいご支援に心より感謝申し上げます。どうぞ健やかで笑顔あふれる年末年始をお過ごしください。2025年が皆様にとって希望に満ちた素晴らしい1年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。良いお年をお迎えくださいませ!!

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